2011年12月18日
メディア研修室
神奈川歯科大学 矯正学 長谷川先生
1932年にコバルトクロム(エルジロイ)がロッキーマウンテンが作った。
実は、ステンレスよりこの方が早い。
正確な歯のコントロールとしては、最初から、角のワイヤーを使うのが良いが、
弾性率を変える必要がある。
ゴムメタル(GUMMETAL)とは
豊田中央研究所、先端金属研究所の開発。
固くて、強い金属を作るのが目的であったが、逆の金属を作ってみると言うのが
動機だったそうだ。
1、きわめて大きな弾性変形能
2、容易に塑性変形できる 曲げる事が出来る。つまり永久変形する
3、きわめて低いヤング率 硬さ
4、しかも高強度
相容れない、条件を満たすものを開発
チタン タンタル ジルコニウム からなる合金
○ゴムメタルのヤング率は45 ニッケルチタンの半分以下
○又、引っぱり強度は、ニッケルチタンよりある。
○超弾性である。 弾性限界が2.5%以上 通常の金属は0.2ぐらい
普通のニッケルチタンの10倍くらい
○塑性性
○加工硬化はしない。
ニッケル、クロム、パナジウム は細胞毒性があり、アレルギーを生みやすい。
このメタルは、眼鏡フレーム、ゴルフクラブの一部に使われていた。
テニスラケットにも使われている。
ステンレス 400円
ゴムメタル 30マン
ニッケルチタン 2000円 /kg
丸エム製作所 (大阪府大東市)で矯正用ワイヤーは作られている。しかし
これを矯正用ワイヤーとして作るのは、6年かかった。
お笑いのロっチのお父さんの中岡さんが執念で作った。
チタンはダークグレー。ゴムメタルもダークグレーがだ、ロジウムをコーティングす
ると、白っぽくなる。
0.9ミリのゴムメタルワイヤーもあるので、クラスプにも使える可能性がある。
ゴムメタルの場合は、最初からフルサイズの角ワイヤーをブラケットに入れてトルク
をかける事ができる。
ワイヤーの交換が不要。 ループ屈曲が不要。最初から最期まで、1本のワイヤー
交換しなければ、疼痛の軽減になる。
ストレートでは6、7本のワイヤーを使うが、ゴムメタルなら、イニシャルは、ニッ
ケルチタンを使うが、一度ゴムメタルに変更すると、交換がいらない。
■ どうなる、これからの咬合
猿は超番運動しかしていない。しかし、原人の様に、木から降りて雑食をするように
なり咬もうこうごうとなる。
ヤノマミ族と言うのが、ペルーのアマゾン流域に住む人が、原始と同じような生活
をしている。 咬もう咬合 8番は綺麗に生えていて、歯周病やうしょくは非常に
少ない。
こうもうこうごうは、近心移動して、歯冠空隙がない。10ミリから15ミリも移動
している。 はたちくらいにそうなると、スペースがあって8も生えてくる。
当然、こうごうめんも摩耗しているので、むしばになる部分が無い事になる。
人類は、もともと咬耗する様に、うまれてついている。人類は、凄く長い間、こうも
う咬合の時代を過ごしてきた。
平安時代の人の骨にも、水平埋伏がある。
第三大臼歯の欠如率は、戦中戦後のが一番ない。40% 現在は15%くらいらし
い。環境にも左右される
貴族形質の研究
元禄時代以降、庶民と、大名公家とは、大きな顔の違いがあった。
1、顔がほそながくなる。
2、鵜色、歯周疾患、ス性皇后の多発。
徳川時代は、食中毒が死因のトップで、徹底的に調理した食品を少し食べた。
よって、細長い顔になった。 軟食化が原因。
昔の、硬いものとは、現在の硬いものとは概念が違う。 滅茶苦茶硬い。
完食は出来ない。顎が疲れてしまう。 スーパーには売っていない。
今更、硬いものを食べたとしても骨格の変形は望めない。
貴族形質 偉い人は、顔が長かった。
■ 一時代前は、美人はドリコの顔。だから叢生がやたらに多かった。
現在は、アイドルでも、グローバル化でデビュー前に矯正する事になった。
だから、今は、アイドルには叢生はいない。
■ 歯の大きさ 昭和19年が小さい昭和40年生まれの方が大きい
64%が遺伝的な要因で、36%は環境要因
顎が小さくなって、歯が大きければ叢生になる。
患者の本音
早い 1年以内で終わって欲しい
安い アメリカと同程度 平均すると4000ドル 30万位 4人に1人矯正する
ウマい 長期安定 長持ちする事
広島大学では、舌癖の場合は、舌を縮小する手術までしている。そうするとかなり
成績があがるが、
■ ディスクレパンしーの解消
非抜歯治療は不可能。
文明化以前の人類は、殆どスペースの不足は無かった。
8番は抜く。9割。
非抜歯の場合は、8番はほっぽらかされる。いずれ叢生になる。
又、小臼歯をばっきょすると、15ミリプラスになる。余っちゃう事もある。
長谷川先生は、先ずは8番の抜歯をおこなう。
ディスクレパンシーの解消
1、アップライティング
歯列を一斉に、アップライトさせると、スペースができる。
(en bloc up right)
だから、8を最初に抜く必要がある。 8を抜いて、新鮮
なうちのほうが良い。ゴムメタルの角わいやーを使う。018 025
このゴムメタルは、ベンディング。
その後に、ストレートのごむわいやーにして、レデュースする。
ストレートのブラケットを使う。
歯根を立てる。
2、第臼歯の遠心か移転
ローテーションの解消をするとスペースが出来る。
両側で3〜6ミリできる。
ただ、6の形態による。平行四辺形の方ができる。
3、拡大
ゴムメタルは側方に拡大は非常に有効 ゴムメタルのマーリガンを
使う。 0.7から0.9ミリにする
拡大は、すれちがう前寸前までオーバーコレクション
拡大は、舌側傾斜しているものが良い。必ず戻る。
もともと、側方はが直立している場合はほぼ全量もどるので急速
拡大が適応する。
ゴムメタルのオープンコイルがある。コスト高い
4、歯数を減らす 8番や7番
長谷川先生は4番の抜歯は、10%位とのこと。
アメリカでは、3、4割は小臼歯抜歯。
日本では、6、7割が小臼歯抜歯
これは、人種的な違いがある。 日本で抜歯分析をすると、殆ど
抜歯になってしまう。
▲ 小休抜歯にはならないが、足りないとき。
この時は、7の抜歯が相当。 8は自然と良く生える。
7の注意点 8が遠心向きで有る事。
8が4こうとう有る事。 8の幅が7に似ている。
8が近心にむいていると、良さそうな気がするが生えてくると
ステップができて起こせない。
▲ 米国でも、以前は抜歯が多かった。しかし、訴訟等の影響で現在
は抜歯を避ける方向になってきた。
▲ 小臼歯の抜歯は15ミリのスペースができるので、余る場合が多い
前歯部の叢生のために、小臼歯の抜歯をすると、スペースが余っ
た場合、スペースが閉じにくくなる。特に、大臼歯を近心に
もってゆくのは時間の無駄。
イーラインは、白人平均はマイナス2ミリ。 日本人はプラス2ミリ。
これが一致すると美しい。 プラスマイナス2ミリが良い。
まとめ 15ミリ程度のスペースの不足は、小臼歯抜歯。第二第九紙の抜歯は8
ミリ程度のゲインがある。
ここで午前中終了 いせんのミックスフライ弁当を頂きました。
ご飯時間を利用して、ラボのアルファさんの説明がありました。
■ 歯を移動させると、ていしゅつするような方向の力が働く。
ティップバックベンドには、リンガルクラウントルクを入れておく必要が絶対
ある。 2分の1から3分の一
トーインも必要。
スピーがきつい場合も、前歯にマイナスのトルクを入れる必要がある。
■ どんな治療も同じステップ
ステップ1 臼歯部のレベリング
ステップ2 えんますブロッキング
ステップ3 フィシング
■ ゴムメタルワイヤーの屈曲
傷をつけるとそこから折れる事がある。
トルクを入れるにGM撮るキングプライヤーを使う。
トルクは左右揃える必要がある。
■ デュモン社製のNo7のピンセットが良い。工業規格で7番のピンセットをつかう
■ ドリコ ブエーキーでは 筋肉の付く量が全く違うので、かむ力も違う。
ブレーキーは100キロくらい、ドリコは30キロくらいの交合力の場合がある
る。メジオフェシャルは教科書的な治療で良い。
▲ ドリコは歯の移動に伴ない、歯の提出がおきやすい。よって下顎の後方回転
が起こる。治療の失敗は
▲ ブレーキーはこうごう挙上のが困難。よって長期化しやすい。
▲ 2級1類のドリコが一番難しい。 (しかし、こんな人いるんかな)
顎が長くなりやすい。
■ オープンバイト
第臼歯のディスクレパンしー
■ クラス3は30%いたものが、今や6%になった。相対的に増えた。
2級は上顎前突ではない。 下顎の後退位になっている。下顎遠心交合
1級は大臼歯がていしゅつきて顎が回転してくるのに
下顎臼歯のアップライト。下顎前歯の死体あうつぃた。
2級1類を小臼歯抜歯をしないで矯正が成功していた
■ 2級一塁のドリコの成人症例 片顎抜歯とする。
■ 3級のハイアングルの矯正は、顔が長くなるから、外科矯正の適応。
■ 3級のブレーキーは非常に難しい。歯だけをいじると、顎関節を傷つけやすい。
ブラケットは、018のロスタイプ
■ 臼歯のバイトがどちらかが低いと、正中はずれる。
018×022を使って、丸いチループだと思ってやってみる。
アップライトをする症例は、最初に8を抜歯してしまう。
階段状に、ティップバックを入れる必要はない。
ロッキー、またはタスクで売っているプライヤー
ダイヤモンドのリガチュアディレクターは必須。
アクティブトルクを効かせる場合は、強力にワイヤーで結紮する。
かなりこれからブレークするワイヤー並びにテクニックだと思った。